結婚式で親族が気をつけるべき男女・関係別の服装マナー

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大切なご家族やご親族の結婚が決まり、式の準備が必要になった際、特に気をつけたいのは衣装選びです。

新郎新婦の家族・親族として出席するため、他の招待客へ失礼にあたらない好ましい服装マナーが望まれます。

最近では、気軽に参加できるアットホームな結婚式や、パーティー感覚のレストランウエディングなども多く、会場の雰囲気や新郎新婦にあわせた服装選びが重要になるのです。

家族・親族として、きちんとした服装マナーを心得ておかないと、両家で気まずい状態となり、せっかくの結婚式が台無しになってしまうかもしれません

そうならないためにも、挙式の7〜3ヶ月前、レンタルの場合は遅くても1ヶ月前には、当日着用する予定の衣装を確認しておきましょう。

家族・親族として抑えておくべき服装マナーのポイント

服装マナーのポイント

招待客をお迎えする立場である家族・親族が気をつけておかなければいけない服装マナーのポイントは、調和のとれた装いを心がけることです。

もちろん主役は新郎新婦であることにかわりありません。

しかし、家族・親族の紹介や写真撮影などがあるため、常に見られる側であるということを意識する必要があります。

両家で衣装の格に差がありすぎるとアンバランスになり、招待客から見ても気まずく、居心地悪い印象を与えてしまうでしょう。

さきほど説明したとおり、会場や新郎新婦の意向・雰囲気によっても変わってくるので、しっかりと事前に確認する必要があります。

また、見落としがちな注意点として、親族は仲人や媒酌人と服装を合わせて出席するのがマナーです。

ポイント

たとえば、新郎新婦が正礼装の場合、式当日おふたりのサポートをする媒酌人や両親は、格を合わせつつ少し控えめな服装を選びます。

そして、新郎新婦が準礼装の場合は、媒酌人・両親も準礼装に合わせ、主催側として調和のとれた服装を心がけることが重要です。

 

選ぶべき礼服について

家族や親族が選ぶべき結婚式の衣装として、代表的なのが礼服です。

礼服と聞くとお葬式に着ていくものとイメージするかたもいらっしゃるかもしれません。

しかし、礼服とは冠婚葬祭など改まった席で着用するための衣装です。

まず、礼服の格式を簡単に説明すると、正礼装 > 準礼装 > 略礼装の順に格が高く区分されています。

一般的に、新郎新婦の家族や親族として出席するのであれば、正礼装か準礼装を着用すべきでしょう。

もちろん結婚式のスタイルや雰囲気など、新郎新婦の意向により、カジュアルダウンした略礼装などにしても問題ない場合もあります。

しかし、招待するゲストの中には厳格な価値観をもった人がいる場合もあるので、新郎新婦を含めた親族で話し合いながら決めることが重要です。

 

男性親族(親〜従兄弟)の服装

男性の礼服には、以下の表にまとめてあるように、洋装、和装合わせて複数の装いがあります。

新郎新婦との関係性や、会場の格にふさわしい服装を選びましょう。

礼服の種類 男性
洋装 和装
正礼装 モーニングコート(昼)
燕尾服 or タキシード(夜)
黒紋付羽織袴
準礼装 ディレクターズスーツ or
ブラックスーツ(昼)
ファンシータキシード or
ファンキースーツ(夜)
色紋付羽織袴
略礼装 濃い色のスーツ or
メタルボタン付きブレザー(昼)
スーツ or ジャケット×スラックス(夜)
羽織袴姿

父親の服装

父親が教会やホテルなどの結婚式で着用するのはモーニングコート、燕尾服(テールコート)、またはタキシードが最近の定番です。

昼間に行われる式であれば、前身頃の裾が大きくカットされたモーニングコートを着用します。

出典元:楽天市場

ネクタイやアスコットタイ、ベストなどのアイテムを基本の白黒で統一するより、光沢のあるシルバーやグレーを取り入れると華やかになり、結婚式には適しているでしょう。

夕方以降に式が開催される場合は、上着の裾が長く二つに割れておりツバメの尾に似ているデザインが特徴的な燕尾服かタキシードを選びます。

燕尾服の場合は、白色のベストや蝶ネクタイなどを組み合わせて着用し、タキシードの場合は、ベストや蝶ネクタイなどの色を黒にする必要があるので、服装にあったドレスコードを守りましょう。

基本的に燕尾服とタキシードのどちらを選んでも問題はありません。

最近では、燕尾服よりタキシードを着る人が多くなっているので、ドレスコードの指定がない場合や新郎の衣装と違和感がなければタキシードでいいでしょう。

ポイント

ただし、レストランなどで挙げるアットホームでカジュアルな結婚式であれば、無理してモーニングや燕尾服を用意しなくても問題ありません。

その際はディレクターズスーツなどの準礼装を着用し、招待するゲストに気を遣わせないよう心がけることが重要です。

また、神前式や、新郎新婦の意向で和装する場合は、長着の背中と両胸、両外袖紋に黒紋がついた羽織袴を着用するのが第一礼装とされています。

出典元:楽天市場

新郎を引き立てるため、シンプルで落ち着いたものを選び、両家で格を揃えるよう気をつけましょう。

兄弟の服装

新郎新婦の兄弟であれば、立場や世代、未婚か既婚によっても変わってきます。

未婚の場合はブラックスーツ、既婚であればディレクターズスーツやタキシードが結婚式にふさわしい服装といえるでしょう。

ディレクターズスーツとは、黒色のジャケット、ストライプ柄のパンツを組みあわせたスーツを指します。

出典元:楽天市場

しかし基本的には、新郎よりやや控えめな正礼装、もしくは準礼装を選べば問題ありません。

祖父の服装

基本的には、新郎新婦の父親より少し控えめな服装を心がけます。

父親がモーニングコートなどの正礼装を着用した場合、色柄を抑えた正礼装かディレクターズスーツなどの準礼装を着用しましょう。

出典元:楽天市場

和装であれば、父親と同じ黒紋付羽織袴を選びます。

高齢の場合は正装することで体に負担がかかる可能性があるので、無理をせずブラックスーツや普段より少しかしこまった服を用意するとよいでしょう。

おじ(伯父・叔父)の服装

おじ(伯父・叔父)として新郎新婦の結婚式に参列する場合、注意すべきなのは、新郎はもちろん父親よりも控えめな服装を心がけることが重要です。

一般的には、黒の上着にストライプ柄のスラックスをあわせたディレクターズスーツかブラックスーツが定番で、カジュアルウェディングの場合は黒以外のダークスーツでも問題ありません。

また、50代や60代以上の世代になると「ダブルのスーツを着なければいけない」または「ダブルの方がシングルより格が高い」というイメージをもたれているかたも多いのではないでしょうか。

出典元:楽天市場

しかし、実際はダブルもシングルも同格であり「シングルだとダメ」ということはありません。

むしろ、礼服としてもシングルスーツが一般化しており人気が高いです。

ダブルスーツを選ぶのであれば、身長や体型にあったものを選びましょう。

従兄弟の服装

いとこに関しても、おじと同じ考えで、派手になりすぎず、両家の雰囲気にあわせた服装選びを心がけます。

基本的にはディレクターズスーツ、ブラックスーツ、ダークスーツの中から最も調和のとれたものを選ぶとよいでしょう。

出典元:楽天市場

ダークスーツにする場合、名前のとおり落ち着いた色合いのグレーやネイビーなどがおしゃれでおすすめです。

気をつけたい服装選びの注意点

また、見落としがちなアイテムのひとつである洋装時の靴下について説明します。

基本的には、どの服装でも黒色の無地でふくらはぎの真ん中までの長さがある一般的なロング丈がよいでしょう。

モーニングの場合は、黒無地の他に縞模様の靴下でも着用可能なので、好みや都合に合わせてください。

 

女性親族(親〜従姉妹)の服装

女性の家族や親族が結婚式に出席する場合、母親以外は洋装を選ぶ人が多い傾向です。

しかし、女性の場合はドレスのバリエーションが多く、男性より複雑で困ってしまう可能性があります。

新郎新婦に恥をかかせないように、前もってしっかり確認しておくと安心です。

礼服の種類 女性
洋装 和装
正礼装 アフタヌーンドレス or
ローブモンタント(昼)
イブニングドレス(夜)
黒留袖
色留袖
振袖(未婚者のみ)
準礼装 セミアフタヌーンドレス(昼)
カクテルドレス(夜)
タウンフォーマルウエア
色留袖
訪問着
色無地
略礼装 インフォーマルウエア つけさげ
江戸小紋

母親の服装

神前式はもちろん、ホテルや専門会場などの結婚式でも和装を選ぶ母親が多いです。

そのような場合は、第一礼装である5つの紋がついた黒留袖を選ぶのが正解でしょう。

出典元:楽天市場

黒留袖は、地色が黒色で生地に浜ちりめんや丹後ちりめんなど地模様のないちりめんを用い、裾部分のみ模様が入っています。

そして、注意すべき点は、格調高く落ちついた模様を選び、両家の母親同士で格の差が出ないよう統一感を意識した服装を心がけましょう。

洋装の場合は、正礼装であるアフタヌーンドレスかローブモンタント、またはイブニングドレスを選びます。

アフタヌーンドレスの原型である高い立ち襟が特徴のローブモンタントは、取り扱いが少ないのでほとんど見かける機会はありません。

そのため、結婚式では首回りが詰まっており、露出の少ないアフタヌーンドレスが一般的です。

出典元:楽天市場

袖の長さは7~8分丈、ドレスは膝下まであるロング丈を選びましょう。

ちなみに、細かく説明するとアンサンブル > スリーピース > ツーピースの順に格式が高くなっているので、必要にあわせて参考にしてください。

ドレス生地は光沢のない色の淡いものが基本で、あまり派手な印象にならないよう心がけることがポイントです。

そして夕方以降、洋装の正礼装にあたるイブニングドレスは、首やデコルテ、肩を露出し、床までのロング丈が特徴です。

ポイント

ただ、日本の結婚式ではあまり浸透していないので、心配な場合は羽織物を用意しておくと安心でしょう。

華やかな印象を与えるサテンやオーガンジー、レースなど透け感のある生地が好まれます。

出典元:楽天市場

本来は鮮やかなレッド、ブルーなど色味のあるカラーが正式です。

しかし、現在では黒や好みの色を選んでも問題はないので、個性を出しましょう。

また、新郎新婦の要望や式場の雰囲気などによりカジュアルな結婚式を挙げる場合は、準礼装であるセミアフタヌーンドレスやカクテルドレス、色留袖のいずれかを両家で揃えておきます。

ポイント

洋装の場合は、流行を取り入れ、自由に着こなせるため好みにより選択できます。

最も格式の高い無地や織り柄、落ち着いた色合いを選ぶとカジュアルすぎず、上品な装いになるのでおすすめです。

出典元:楽天市場

一方、和装の場合であれば、5つ紋がついた比翼仕立ての色留袖を選ぶとよいでしょう。

出典元:楽天市場

衿や袖口、裾部分などに重ね着したように見せる生地がついた比翼仕立てで、5つ紋が入っていれば、黒留袖と同格として位置づけられているので安心です。

姉妹の服装

新郎新婦の姉妹であれば、立場や既婚・未婚によって好ましい服装が異なるので注意が必要です。

一般的には、色の控えめな衣装を選び、新婦や母親よりも目立たないように気をつけます。

過度な露出を避け、準礼装を基準とした装いを心がければ問題ないでしょう。

出典元:楽天市場

ただし和装の場合、姉妹であるあなたが既婚者であれば格式ある黒留袖か色留袖のどちらかにします。

未婚者で20代のかたが和装する際は、振袖を第一礼装として扱うことができるので、色柄の落ち着いたものを選びましょう。

出典元:楽天市場

可愛らしく上品に見える淡いピンクの着物であれば、家族の結婚式でも違和感なく着用できます。

祖母の服装

基本的に洋装、和装問わず、母親よりも控えめな正礼装が好ましいでしょう。

高齢の場合は、衣装の脱ぎ気や動きづらさから体調を崩してしまう恐れもあるので、無理にはせず、普段より少し上品な衣装を用意すれば十分です。

出典元:楽天市場

おば(伯母・叔母)の服装

新郎新婦のおば(伯母・叔母)として参列する場合、母親より控えめな準礼装を両家の統一感をもって選びます。

洋装にするなら、色柄やデザインの落ち着いたセミアフタヌーンドレスやカクテルドレスで上品に着こなしましょう。

出典元:楽天市場

和装の場合は、シンプルな黒留袖か、両家のバランスをみて調和のとれた色留袖にすると美しくまとまります。

従姉妹の服装

いとこが気をつけるべき点は特になく、両家の調和をあわせることが大切です。

あまり派手にならないよう、過度な露出は避け、新郎新婦を引き立てるよう心がけます。

出典元:楽天市場

膝が出ない程度の落ち着いた丈の衣装を選ぶのがポイントです。

ただし和装する場合、既婚者は黒留袖か色留袖を選び、20代の未婚者は控えめな色柄の振袖を着用するとよいでしょう。

気をつけたい服装選びの注意点

女性の場合、衣装スタイルの幅が男性よりも柔軟なため、迷ってしまう場合も多々あります。

特に最近は、カジュアルな結婚式も増えたため、パンツドレスやパンツスーツ、オールインワンなどで出席する女性も増えているのです。

しかし、本当にパンツスタイルで親族が参列しても大丈夫なのでしょうか。

結論からいうと、カジュアルな結婚式や、新郎新婦との関係が家族以外の親族であれば着用可能です

パンツスタイルは準礼装や略礼装に該当するため、式場やあなたの立場によって違和感がない場合は受け入れられるでしょう。

ただし、一般的に女性の服装では、パンツよりスカートのほうが格式高いという認識がされているため、母親など家族の場合は避けるのが正解です。

また、年配のかたや厳格な価値観をもった出席者がいる場合はパンツスタイルを嫌う可能性があるので、配慮が必要になります。

では、どうしてもパンツスタイルで参列すると決めた際は、どのような点に注意すればよいのでしょうか。

その解決策のひとつとして、ドレスのように見えるワイドパンツを選ぶことです。

出典元:楽天市場

ふんわりとした素材で、ゆるやかなシルエットが女性らしさを表現してくれるので、パッと見ただけではパンツスタイルとは思われにくいでしょう。

 

結婚式の衣装をレンタルする場合

結婚式で着用する格式高いモーニングコートやタキシード、着物など、自前の衣装を用意できる人は少ないため、手軽で安心して使えるレンタルが人気です。

式場や提携の衣装店で貸してもらえたり、フォーマル対応している貸衣装店があるので相談してみましょう。

貸衣装・レンタルの相場価格

購入すると5万〜15万円以上するモーニングやタキシード、黒留袖などの着物であれば10万円以上の高額となる可能性が高いです。

そんな着る機会の少ないフォーマル衣装をレンタルする場合に必要な費用相場とは、いくらくらいになるのでしょう。

モーニングコートやタキシード、ドレスなどの洋装は、男女ともに約1~3万円が一般的となっています。

和装の場合、女性が着用する黒留袖や色留袖、振袖が約3万円で、主に父親が着る紋付袴はやや高額の約3〜5万円が相場です。

衣装のレンタル手配について

基本的には、新郎新婦であるおふたりが、両家の参列者に必要な衣装の手配を担います。

式場直営店や提携店であれば、新郎新婦からの申し込みで割引サービスが適用される可能性があるので、しっかり確認しましょう。

衣装をレンタルする場合は、遅くても1ヶ月前までに手配を済ませる必要があるので、余裕をもって、できるだけ早めに両家揃って準備をしておくと安心です。

また、親族にかかる衣装代に関しては、新郎新婦が負担するのがベターといえます

親族が多かったり、他に負担する費用がかさむ場合は、一度両親に相談して負担額の割合について決めてもよいでしょう。

 

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